
十六夜のお月見―比叡山借景のスーパームーン
09/14/2014 16:34:00
2014年9月9日、西賀茂の古刹正伝寺へお月見に出かけました。
この日のぼった十六夜の月は、折しも「スーパームーン」と重なり、ひときわ大きく綺麗に輝いていました。
その月の出の様子を、動画に仕立ててみました。
比叡山借景、小堀遠州作といわれる石庭で名高い正伝寺。
月見の季節はかつてJRの「そうだ 京都、行こう。」CMでも取り上げられましたが、それのみならず、四季を通じて見せる変化もとても美しい古刹です。
石庭の水がめには、動画冒頭にも画像を差し込みました、平文作の「金石」もご覧いただけます。
ぜひ一度足をお運びください。
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池田
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古刹とのれん
11/02/2014 13:38:00
奥村が住職と懇意な間柄なのもあり、平文のSNSにも頻出の正伝寺に、このたび特製ののれんを寄贈することになりました。

向こう側が透ける軽さを持つ、絹紗(きぬしゃ)の生地を用いております。畳のうえに置いて撮った画像からその透け具合をご覧いただけるように、空間を完全に遮蔽してしまう素材ではないので、ちょっとした目隠しなどとしても有効でしょう。
各所に本金箔であしらったのは、先代の住職・山崎秀山和尚が手ずから描かれ、絵葉書などにされていた意匠です。
温かみのある曲線のだるまや境内の片隅に立てかけられたほうき、笠をかぶった禅僧の皆さんが市井に出、草鞋で歩まれる光景などなど。
プラチナ箔を散らして、のっぺりしがちな平面が単調にならないようアクセントも込められています。
デザインの元となった絵葉書は本堂にてお求めいただけます。
石庭や血天井など、見どころも多い正伝寺。これから紅葉の時季へと移り変わっていきますが、のんびりと秋の一日に足を運んでみてはいかがでしょうか。

○ 吉祥山正伝寺(正伝護国禅寺)
京都市北区西賀茂北鎮守菴町72番地
075-491-3259
拝観は毎日9時~17時
市バス「神光院前」より徒歩およそ15分
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池田
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本金箔石―「金の卵」
12/05/2014 15:48:00
那智黒石の全面に本金箔をあしらった、「本金箔石」をご紹介しましょう。
一見すると、金の無垢のかたまりのようにも思えますが、改めて眺めると細かな凹みや溝が走り、石であることに気づかされます。
石の表情を際立たせる存在として、本金箔のもつ特性が生きているとも言えます。
箔の薄さが表面へと密着することで、石をさらに単調でない曲面へと引き立てるのです。

接着剤の役目を果たす樹脂を塗布してから本金箔を貼るタイミングによっても、仕上がりの光沢の具合が変わってくるのだとか。
これが鍵となることで、鈍い光を放ち本金箔と石の質感をはっきりと表すものがある一方、滑らかな光沢を持って輝くものもあるという、なんとも感興そそる調子をもたらしてくれるそうなのです。

那智黒石のつるりとした曲面に箔が密着するのは、さながら金の卵のよう。
活躍して羽ばたいてほしいとの願いを込めてこの金の卵を贈るならば、永らく掌に重みが残り、眩いまでに初心の輝きをたたえる、
そんな記念の品になること請け負いです。
池田
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石についての創作
12/18/2014 16:18:00
先日ご紹介した那智黒石と本金箔をマッチングする試みについて、新たな提案ができるよう様々な方向性を模索しています。

写真左の、全面に本金箔を貼りつけたものは前回の記事にも登場したものなので、今回は残る二点をお披露目いたしましょう。
写真中央のものは、直線的に断ち切った箔を貼ることで、光を吸い込むように帯びた那智黒石独特の光沢もそのまま生かす一点です。
金と黒地の対比の美しさが、佇まいの奥行きを演出します。
もう一点はその見た目から、銀箔? と思われるかもしれませんが、実はこちらはプラチナ箔を使用。
白く輝くことで清涼な印象を与えます。
プラチナ箔じたいは本金箔と比べて厚みがあるとはいえ、これもまた全面が金のものと同じく、石の表情を見事に浮かび上がらせます。
またお伝えしたいのは、部屋のしつらえの一部として飾りつける際の敷物が、そのまま特製の袋ともなっていること。
フェルト生地を用いたものは毛氈をイメージしております。
紅一色の布地が、柔らかい趣をもって石を引き立てます。

こちらは絹製で、なんと西陣織の帯づくりに出る端切れを活用しております。
誰かに贈る場合にも実にふさわしく、いわばこれ自体も平文がつちかった創作の極意の結集する一作品だといえるでしょう。
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池田
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年末の竹加工
12/28/2014 16:32:00
一年のあいだで竹を切るのに最もふさわしいのは、ちょうど今頃なのだそうです。
暖かい時季ですと、成長に必要な水分を豊富に含んでいて柔らかく、傷みやすいので、程よい固さになるまで待つ必要があるのです。
そんなわけで今年最後の作業として、今日は竹の加工を行いました。

竹は正伝寺より融通していただきました。切りたてで、まだ青々としている数本を用意。
いわずもがな一本一本のつくりは異なるので、節の間隔や太さをみて、選り分けて加工します。
節の間隔の狭さを生かした貯金箱です。天面となった節の部分を小さく繰りぬき、硬貨を入れる穴を。
竹は時間が経って乾燥すると、ひとりでに綺麗に割れるので、その時こそ中身を取り出す時期でしょう。
では割れないようにするにはどうしたらよいのか、と言えば、実は竹を熱湯で煮るといつまでもそのままのかたちを保っているのだそうです。
今日も筒状に切り出したものをいくつか煮ました。
竹には本金箔ではなく、ハリのある中金箔を使用します。
広い面にもなじんで、本金箔とはまた趣を異にした、見事な光沢を発します。
左手に映るのは、筒内部が赤の一色塗りのペン立て。これまたモダンです。
または、竹を豪快に割り、

色を着けたり、箔を散りばめたりして、

これを短冊に切り出して箸置きができあがります。
写真では縁がささくれ立っていますが、ここからさらに表面各所の研磨など細かい加工に入り、総しあげとなります。
かわいらしい大きさで、おめでたい見た目でもあるので、新年をちょっと豪奢に迎える、食卓の引き立て役になりそうです。
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池田
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