続いては奥村さんによる新シリーズ「小座(こざ)」のご紹介です。
本日二階の応接スペースを少し改装いたしまして、この「小座」を置きやすいような内装へと転換いたしました。
どう変化したか、どれが「小座」なのかお分かりになるでしょうか?

実は写真の中に見える三つの小さな立方体、これらが「小座」なのです。
お尻に敷き胡坐を楽にするため使われる、椅子と座布団の間のようなものです。
応接スペースにはこれらの腰掛を用いるために畳が敷かれたのでした。
奥村さんはこの腰掛に着物の帯の生地を用い、美しく装飾したものを「小座」と名付けました。
お寺の改築に伴い寄付する予定とのこと。
使用例はこのようになります。




着物の帯の生地に手刺繍を組み合わせた外見はシックでありながら華やかで、また150gと驚くほどの軽さです。
奥村さんいわくこれから数とデザインを増やし、ギャラリーでの販売も考えているとのこと。
法事や料亭でのお食事などにいかがでしょうか。
--松原
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まだまだ寒い日が続きますね。大気汚染の影響なども心配されますが、風邪など召されぬようお気を付けください。
今日はショーウィンドウにいくつかの新たなアクセントが加わったことをお知らせします。

わかりにくいかと思いますが、実はこの再器、ウィンドウの外に吊り下げられているのです。
ショーウィンドウ内で再器を吊り下げて展示するという試みは去年の6月から始められたものですが、とうとう屋外にまで進出することとなりました。

奥に見える他の再器と異なり、この椿の生けられた再器がガラスのこちら側、つまり屋外に置かれているのが分かるでしょうか。
ショウウィンドウから浮き上がる、という意味での「3D」として、往来を行く皆様により一層注目していただけるようになったかと思います。
この椿のつぼみは生花ですので、少しずつ花開いていく様子がご覧いただけることでしょう。
それともうひとつ。以前から屋外に展示されていたツルウメモドキの造花に、金の実がつけられました。


これは「一子相伝」という京都の職人の文化を伝える在り方を、ひとつの実だけに金箔を置くことで表現したものです。
金属的な強い光沢による実の輝きは、幾代にもわたって受け継がれ、洗練された職人の技の輝きなのです。
上七軒はこれから梅の開花が近づき賑わいが盛りへと向かっていきます。こうした試みにより少
しでも多くの方に足を止めていただけたら、喜ばしい限りです。
---松原
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そろそろ梅の季節がやってまいりました。
梅の名所である北野天満宮へと続く上七軒は、平日でも人の絶えない賑やかな装いとなっております。
さて、今日ご紹介するのはアクセサリーシリーズのひとつである「雅」です。
最近ではこちらで紹介するのはPETアートが主となっておりますが、平文が扱う商品の半数はアクセサリー類だったりするのです。
「雅」は、螺鈿細工のなされた地に金箔を摺いたシリーズです。


螺鈿の虹色の輝きと本金とのコラボレーションが、夢幻的な美を生み出していることがお分かりいただけるでしょう。
イヤリングやブローチ、ペンダントに髪留めなど、その種類は様々です。
螺鈿と金は、はるか古代からの日本の伝統的な美の組み合わせ。このシリーズはそういった伝統美が、現代で用いることのできる形となってあらわれた品々と言えるでしょう。

日常を少し特別にするために「伝統」を取り入れる、というのは素敵な試みなのではないでしょうか。
-------松原
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はじめまして。めでたく初投稿となりました、新入りスタッフの池田です。
今後は拙文をお目にかける機会が多くなるかと思いますが、なにとぞよろしくお願いします。
さて、本ブログの読者の皆様方には、すでに馴染み深いであろうPETアート。
飲み物の容器としての役割をひとまず終えたペットボトルを用いるので、平文では花を活ける「再器」とも呼びならわしています。
今回はそのなかでもコカ・コーラ社「いろはす」のボトルを加工した作品群をお披露目します。
公式ページによれば、「いろはす」のボトルは国内最軽量にして、飲みおわりにはしぼって廃棄しやすいよう工夫が加えられているといいます。
一風かわった、この薄手の樹脂でできたボトルをPETアートに応用すると、このようになりました。

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↑ 春先の昼下がり、「平文」の軒先で輝くさま。
さわやかに透き通り、シボの縁に反射した光が美しいひと品です。
「いろはす」のボトルは加工の際に白濁することがなく、綺麗に澄んで仕上がるのだそうです。
そろそろ春を迎える時分ですが、過ごしやすい気候に似合って、上下の部分にあしらわれた本金箔ともども、さわやかな印象でした。
また、軒先だけでなくギャラリー内でも「いろはす」の作品をご覧いただけます。

↑ 現在はカスミソウを活けています。
「ペットボトルは中身に応じて素材が変えてある。だからその違いが作品にあらわれる」とは奥村さん談。
例えば、サイダーのボトルを使うと表面に気泡が浮き出て味わい深いといったような素材ごとの違いに着目して、季節にふさわしい作品を見つけるのも、また楽しいことでしょう。
池田
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ここ京都では、やっと三寒四温をぬけたかな、と感じるような気候です。
つい四日ほど前、あいにく小雨のなかでしたが京都御苑を歩く機会があって、ほぼ満開の梅の花はもとより、咲き始めの糸桜までもちらりと眺めることができました。
本格的な春の訪れを告げている様子です。
暖かくなって、平文の面する北野天満宮への参道は大勢の観光客の方でにぎわい、身近に季節の移り変わりを感じる今日この頃であります。
そのような季節柄、今回はお花を通して「春らしいもの」をご紹介します。

↑ふたたび椿がお目見えです。店先にて撮影。

↑同じく店先につりさげられた「再器」に、こちらはボケを活けています。
名前の字面だけを見ると、どうしても漫才の《ボケ・ツッコミ》のほうを想起してなんとなく頼りない感じがしましたが、どっこい実は昔々、平安朝から日本にある中国原産のバラ科のお花なんだそうです。そう聞けば植物名とは裏腹に凛々しく、どこか雅やかなふうにも見えてきますね。大阪のお笑い文化から古典文学の世界へと、イメージが一気に飛んでいきます。

↑つぼみの様子。
しかしながら、活けてかれこれ一週間になるにもかかわらず、写真のボケは未だ咲く気配を見せてくれません。
ボケ、やはりなんとも不思議なお花です。うっすら赤みを帯びてはいるものの、つぼみは固く閉じたまま。
お店にいらしたお客さんも「ボケが咲かない」と話しておられました。
果たして無事に綺麗な花を咲かせて見せてくれるのでしょうか。
近いうちに経過をご報告したいと思います。運命やいかに。
池田
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こんにちは、平文スタッフです。
引き続いて、今回も春らしいものを紹介します。
まずは先日もお伝えしたボケの花の続報から参りましょう。
平文店先の、吊り下げた再器に活けてからなかなか咲く気配を見せなかったボケですが、やっと紅い花を見せてくれました!

↑ いまのところ満開とは言えない状況ですが、ぽってりとした花のかたちが愛らしく、またエキゾチックな色合いがなんとも美しいです(4月3日撮影)。

↑ (4月10日追記)現在、満開です。
今月3日撮影の画像に比べると、花の色が淡く変化してきているとわかります。
どうもボケの幹の側に濃い色素があるようで、そう聞けば切り離して活けているぶん脱色の作用があったことにも合点がいきます。
もう一つは、やはり桜についての話題を。
京都における桜の名所の一つ、平野神社(北区)。
数多くの品種が植樹されていて、例年ならばそれらが順繰りに開き、訪れる頃それぞれに違った光景を愉しむことができるといいます。
しかし開花のペースが急加速したかのように少しばかり状況の変わっている今年は、なんと違った品種がほぼ同時に開き、なかなか見られない光景を鑑賞できるというではありませんか。

↑ 今朝の様子。
ここ平野神社では、桜にちなんだ行事が多く、ホームページでも特集が組まれているくらいで、まもなく4月10日には桜花祭が催されるとのことですが、今年は行列の練り歩く背景に満開の桜を拝むことができるのか、少し心配です。
池田
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平野神社の「桜花祭」行列
04/10/2013 16:36:00
きれいに晴れた本日3時半、店番をしているとどこからともなく太鼓の響きが聞こえてきました。
奥村さんによる「祭りちゃうか?ゆけ!」との号令のもと向いの通りに出てみると、和装の男性を先頭になぜか軽トラが連なり、そして幟のあがった行列がしずしずとすぐそこまで接近してきているではありませんか。

よくよく考えると、今日は4月10日。先日のブログにもちらっと書いた、平野神社の桜花祭の開催日にあたります。
行列の出ることまでも記載していたはずですが迂闊にもその経路を調べるまでには至っておらず、念入りに準備して構えておけばよかった…と後悔する間もなく、とにかく記録にはおさめておこうと思って、にわか記者となった私はシャッターを切り続けたのでした。
そのような都合上、画面にブレがあって見にくかったり、説明が簡略になっていたりする箇所があるかもしれませんが、行列の生の空気をなんとかお伝えできればと思います。

↑ 露払いの鬼。赤鬼と青鬼が一対となって睨みをきかしています。

↑ 桜の神輿。今年は桜の開花時期が変わっていて、祭と同時に花見ができないのが甚だ残念であります…。

↑ 織姫のみなさん。

↑甲冑をまとった騎馬武者。

↑ 染色列のみなさん。京都では比較的おなじみの光景ですね。

平野神社ホームページの表現を借りると「時代絵巻の様」な行列が平文の前を通り過ぎる間、カメラ片手に眺めていたのですが、十分にも満たないほんのいっときにも関わらず、背景には上七軒の和建築が立ち並ぶ舞台装置も揃い、文字通りタイムスリップしたかのような空気に包まれ、歴史の凝縮された濃い時間を過ごしました。
池田
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本金箔と墨で
04/24/2013 14:08:00

今日は本金箔と墨、ふたつの素材の奥深さを体験しました。
ひとつは、平文のメインとも言える本金箔。薄さがその扱いを何倍も難しくしているといっても過言ではないはずですが、鈍く光を反射し、重厚感を演出してくれる存在です。
もうひとつは、墨。使い手のさじ加減ひとつで、淡く薄くもなれば風合いを出すこともできるこの素材も、やはり魅力的なものです。
毎年、同志社大学へ出張して行う留学生向けの講座では、扇子にこれらふたつの素材を用いていますが、その様子は過去のブログを参考にしていただくとして、今日は本金箔と墨、ふたつの奥深さを、奥村さんによる説明に沿って簡単に体験しました。
まずは墨の説明を。絵柄をつけるほか、金箔と紙とをくっつける、接着剤としての役割も墨にはありました。
近年は膠でなくアクリルで溶いた墨汁も多く流通しています。
容易に使える半面、金箔を固定するには定着力が弱いので、今回は補強の意味もあってアクリルの液体を少し混ぜています。

↑葉(今回は紅葉を使用)に墨を塗布します。
写真からもおそらく察しがつく通り、葉がスタンプのようになるわけです。
新鮮な葉のなかには、表面の墨をつるつる弾くものがあって、そんな場合は黒い色がところどころに固まり、ランダムに葉脈が転写されるので、かえって味のある雰囲気に仕上がります。
また、墨のにじみ、かすれも風合いを出すための一助となっています。
手軽に見た目を演出できるのも、墨のいいところですよね。

↑もみじが「スタンプ」されました。
転写の具合も良好です。
この段階で金箔が登場します。
墨の部分が完全に乾かないうちに、竹ばさみをつかって本金箔を載せていきます。
金箔の扱いには、慎重さと大胆さの両方を、しかも同時に発揮しなければならないのですが、奥村さんは説明の際、さすがは手慣れた様子で、熟練の技がそれこそ光っていました。
金箔はちょっとした空気の流れにも影響をうけ、ひらひらしますが、そんなときに息を止めて作業を行うのは、かえって逆効果なんだそうです。呼気は出口を失って、鼻の孔から結構な勢いで吹き出すので、結果金箔を飛ばしたり崩したりしてしまうわけです。つまり、金箔を扱うときには頑固に息を止めたりせず、口を介して穏やかに呼吸すればまず大丈夫なんだとか。

↑ 完成の図。
本日は紅葉の部分数枚の実演とあいなりました。途中、私もやらせていただいたのですが、なにぶん金箔に触れるのも初めてのことで、不慣れなために手こずり、かつ一枚の葉の配置を間違えて、全体の雰囲気の調和を壊してしまい、奥村さんに手直しを強いるはめになりました(ゴメンナサイ!)。
日本の美意識には「間(ま)」が欠かせないもので、今回で言えば紅葉が主役なのではなく、むしろまわりの余白の部分のほうが大切なんですよね。「間」がなければ作品も完成しない、ということにもなりましょう。

↑おまけ。白い、ありふれた紙のうえでも少し練習しました(虫食いの穴みたいになってしまいましたが…)。
いやはや、金箔も墨も、とてもとても一筋縄ではいかないことが判明した一日となりました。
これらいかようにも変わる素材を、判断し、加減する力が必要なのでしょう。
指先などで少しの違いも逃さず、しっかりと見極めること。それら実に微妙な力の総体として、さまざまな優れた作品が生まれるのだなあ、と実感しています。
(文責:池田)
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ピンポンマム―球体を愛でる
05/15/2013 14:35:00
久々のブログ更新となります。
本日15日は葵祭の開催日。気温も徐々に高くなり、汗ばむくらいではありますが、日陰では風がすうっと通り抜けていきます。いい天気です。まさに祭り日和。

さて、現在平文入口にてご覧いただけます、ピンポンマム。その名の通り、ピンポン玉のような形をした菊ですが、私は一目見て、七夕なんかの時にお出ましになる、あの球状の紙の飾りを思い浮かべました。
真ん丸として愛らしいですよね。

明るい花とのコントラストが映えるよう、茶色地で渋めの再器に活けております。
見た目は焼き物のそれと同じですが、ペットボトルが材料になっていると、足の部分に刻印された「PET」の識別マークからもお分かりいただけるかと思います。

ピンポンマム、店先に登場してからかれこれ二週間ほどにもなるのに、外来種だからでしょうか、枯れる気配を一向に見せません。これもまた一興だといえましょう。
池田----
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再器おみくじで、あなたの運勢を
05/22/2013 15:14:00
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おなじみ「再器」シリーズのうち、本日は変り種をご紹介しましょう。
題して、「再器おみくじ」。

ぐねぐねと一風変わった形の再器がなんだか意味ありげな感じを醸しています。
花を活けているのでもない、飛び出ている奇妙な物体は何だ、と思ってしまうおみくじ本体部分、実はなんと某ファーストフード店で頼んだ珈琲に付属の、また本ブログにおいては過去に耳かきとして登場したこともある、あのマドラーを使っているのです!


参考までに引き出してみますと、このようになっています。出勤するとひとまずおみくじを引いてみて、その結果に一喜一憂するのが毎度のことなのですが(ちなみに今日は、私が引いても奥村さんが引いても「中吉」でした)、うつわである「再器」はご存じペットボトルで、おみくじそのものは本来捨てられるはずのマドラーでできていますから、ご利益(?)も、それはそれはありがたいものだと思われます。

気になる運勢は、最上位が大吉、最下位が大凶に至る、全部で12段階あります。
このおみくじにつきまして、道行く人々に楽しんでもらえるよう店先のあたりに設置したらどうか、との声も平文ではあがっています。となるとしかし問題なのは、平文の面しているのが北野天満宮への参道だという一点で、おみくじを披露したらもしかすると「天神さん」の営業妨害になってしまうのではないかと、ちょっと心配したりしています。
池田
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